
国際交流センター長
佐良土 茂樹
センター長 挨拶
「汝自身を知れ(γνῶθι σαυτόν)」
(古代ギリシアのデルフォイのアポロン神殿の入口に刻まれていたとされる格言)
私たち国際交流センターの事業には、主に三つの側面があるのではないかと思います。それは、「送り出す」、「受け入れる」、「出会い(あるいは集い)の場を作る」といった側面です。
まず、「送り出す」という側面があります。そのなかでは、例えば、交流協定校への長期・短期留学や語学研修で学ぶ学生の皆さんを学業面・生活面で支援しています。私たちは、学生の皆さんが、留学や研修の学びや経験を活かして将来国際的に活躍できるようになることを強く願っています。また、本学からは多くの卒業生や在校生がJICA海外協力隊としてさまざまな国へ赴き、国際貢献をしています。そうした皆さんの活躍を耳にすることで、私たちも微力ながらその支援をすることができて非常に嬉しく思っています。さらに、当センターは本学教職員の派遣にも携わっており、実は私自身も、2024年4月に(当時は一教員として)エラスムス・プラスというEUが実施する国際プログラムの一環で本学交流協定校のリトアニア体育大学を訪問し、授業や国際交流を行う機会に恵まれました。その際には、世界各国から集まったスポーツ研究者・実践者たちと交流し、バスケットボールの強豪国であるリトアニアの元代表コーチと議論を交わし、キャンパス近隣にある杉原千畝の記念館を訪れることができました。こうした経験は私に唯一無二の素晴らしい学びの機会となりました。そして、昨今では、交流協定大学との国際スポーツ交流も盛んになってきており、当センターとしても今後の国際交流のさらなる展開に貢献できるようにさまざまな支援を行ってまいります。
また、当センターの事業には、「受け入れる」という側面もあります。本学には、留学生としてさまざまな国から訪れてくれる学生の皆さんがいます。多くの楽しい経験や良い学びがある一方で、慣れない異文化の環境で戸惑うことも多々あるかと思います。私自身もかつて留学生として異国で学んだ際には多くの困難に直面しました。そうした戸惑いや困難に対して、当センターは一人ひとりの状況や背景に配慮して、内面に寄り添った支援をしていきたいと考えています。同時に、海外からの研究者の受け入れに対しても窓口としての役割を果たしています。本学教員との研究交流や研究施設を使った共同研究の実施などは、国際的なスポーツ研究の発展に大きく寄与することでしょう。
さらに、「出会い(あるいは集い)の場を作る」ことも行っております。海外の大学や研究機関と交流協定を結ぶことで、学生や教職員の皆さんが海外で学んだり、活動したりできるよりよい環境づくりをしています。また、学内でインターナショナルフォーラムなどの国際的な催し物を開催することもあれば、国際共同研究が行われる際にはつなぎの役割を果たすことも考えられます。さらに、学内で開催される英語や日本語の語学プログラムには多くの学生の皆さんが参加してくれていますが、それは国際交流センターそのものが国際的な視点に立った方々が集う拠点として機能しているということかもしれません。こうしたさまざまな場や環境を作ること、提供することが、引いては本学に関わる学生・教職員の皆さまが国際的に活動するきっかけになればと考えております。 このように私たち国際交流センターは、常によりよい方向性を模索しながら、訪れる皆さまをさまざまな形で支援してまいりますので、ぜひ大いにご活用いただければ幸いです。